Column 84
2021/09/05 19:00
コラム36 で ビートルズのアルバム「アビーロード」のお話をしました。
アビーロードのアルバムに写っている横断歩道はロンドンのEMIレコーディング・スタジオ近くにあります。1960年代、EMI社に所属していたアーティストの代表がビートルズでした。そのため、ビートルズのレコード売り上げの莫大な収益の一部がX線CT装置の開発に回され、結果として同装置を商用にまでこぎつけることができたとされています1)。
医学における画像診断のあり方を一変させた、X線CT装置。1970年代前半、世界初の商用装置を開発したのは、英国の大手レコード会社、EMI社でした。そしてその開発が始まった発明当時のX線CT装置は「EMIスキャナ」と呼ばれていました1)。
そして1970年代半ば、EMIスキャナの日本における販売契約を結んだのが、東芝メディカルシステムズの前身、東芝メディカルでした。東芝とEMI社は当時、レコード事業で共同出資会社「東芝EMI」を立ち上げていました。東芝EMIは2012年にユニバーサル ミュージックグループに吸収されましたが、長く日本における「ビートルズのレーベル」として有名でした1)。
東芝メディカルは1975年にEMIスキャナを日本で発売。以来、X線CT装置の国産化などの取り組みで、業界をリードしてきました。X線CT装置における現在の同社の強さは、こうした歴史に裏付けられたものだと言えるでしょう。東芝メディカルの原点には「EMI社」があり、「ビートルズ」の存在があったのです1)。
引用
1)https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/atcl/column/15/327413/031000017/?ST=health
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