性病は「性行為感染症(STD、STI)」のことです。性行為の後、おりもの(帯下)が増えたり、においがある、痒みや痛みがあるなどの症状がある場合は性病の検査が必要になります。また、ご本人は無症状でもパートナーに症状があったり、性病が分かった場合には性病検査を行います。
下記に当てはまる症状にチェックを入れてください。
泌尿器・生殖器系
その他の症状
1つ症状が当てはまった方は、
性病の疑いがあります。
下記で当院での治療方法、電話番号について記載していますので、お気軽にご相談ください。
性病は性行為によって感染する性感染症のことです。
自身が性感染症に感染した場合と、性感染症にかかった方と性行為をすることで自身も性感染症に感染する場合があります。症状は人それぞれですが、女性の場合は症状が軽い場合があり、症状が無自覚の場合がほとんどです。
コンドームは性感染症を防ぐ最も有効な手段ですが、口腔内にいる病原体は、うがいにより大半洗い流されます。
クラミジア、淋病
これらはクラミジアトラコマティスと淋菌による性感染症で、性病検査の中では最も頻度が高い検査です。1回の検査で同時に診断することが出来ます。検査は子宮頚管に専用の綿棒を入れて粘液を採取します。鋭敏な抗原検査ですので罹患していれば必ず陽性が出ます。また、口腔性交で咽頭に感染することもありますから、咽頭の粘液からの検査も行なっています。そして、治療する際にはパートナーの治療も同時に行なうことが大切です。
院長コラム188「性病検査」にも紹介しています。
性器ヘルペス、コンジローマ
女性の外陰部にできて、頻度の高い性感染症は性器ヘルペスと尖圭コンジローマです。これらは、ヘルペスウイルスとヒトパピローマウイルス(HPV)による感染です。尖圭コンジローマは主にHPVの6型や11型による感染が多く、HPVの16型や18型による感染は子宮頸がんの原因として最も多いのです。
院長コラム23「子宮頸がんワクチン」にも紹介しています。
膣トリコモナス、膣カンジダ
帯下(おりもの)の増加や痒み・痛み・しみるなどの症状を起こすものに、膣トリコモナス症や性器カンジダ症があります。原因はそれぞれ膣トリコモナス原虫やカンジダ属の真菌(カビ)です。性器カンジダ症は、抗生物質の服用でも起こりやすいので、必ずしも性感染症とは言えない場合もあります。
梅毒、HIV
梅毒は昔の病気ではなく最近になって都市部で増加しています。検査は血液検査による梅毒の抗体検査になりますので、HIV(エイズウイルス)検査と共に行うこともあります。梅毒は治療した後も、感染防止の対策をとっていなければ再び梅毒に感染する可能性があります。
院長コラム163「梅毒が増えています」、院長コラム197「再び、梅毒が増えています」に紹介しています。
B型肝炎、C型肝炎
B型肝炎やC型肝炎も性感染症の範疇に入ります。これらは、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスに血液や体液を介して感染することにより発症するものです。前項のエイズウイルス(HIV)に血液や体液を介して感染することにより発症する性感染症は後天性免疫不全症候群(エイズ)です。
ケジラミ
細菌やウイルスによる性感染症の他に、ケジラミによる性感染症も時にあります。ケジラミは陰毛の除去によって治癒しますので、剃毛は効果があります。また、ケジラミ用のシャンプーもあります。性的な接触がなくても、衣類・寝具などを介して感染することもありますので注意が必要です。
クラミジア、淋病には抗生物質で治療し、2〜3週間後に治癒確認検査を行います。性器ヘルペスは抗ウイルス薬の内服と軟膏がありますが、性器ヘルペスは再発することが多いので、再発抑制療法を保険で行なっています。コンジローマには専用の尖形コンジローマ治療用クリームがあります。膣トリコモナス、膣カンジダには膣座薬と内服薬があります。梅毒は抗生物質投与で治癒しますが早期からの治療が必要です。HIV陽性、B型肝炎、C型肝炎の場合は専門の総合病院への紹介をしています。
コンドームを装着する
コンドームは、避妊だけでなく、STD(性病・性感染症)の感染予防にも大切な役割を果たしますが、正しい方法で使用しないと効果を発揮できません。また、コンドームだけでは完全に予防できない病気もあります。感染を100%予防できるというわけではありませんが、現状で最も感染予防に適していると言われています。
うがいをする
性病は性行為だけではなく、オーラルセックスにより喉にも感染しますが、うがいで口の中にいる病原菌を洗い流すことができます。
近頃では、リステリンでうがいをすることで淋菌の咽頭感染を抑制する効果があるという論文が発表されています。
しかしながら、コンドームほどの効果は見込めないため都度コンドームを装着することをおすすめします。
不特定多数の人と性行為をしない
性病の感染予防として、感染していない者同士の性行為は感染の可能性はありません。仮に感染した場合でも感染経路が判明しているため、感染拡大を防ぐことができます。しかしながら、不特定多数の方と性行為をしてしまった場合、感染経路や相手の特定が難しく、症状も自覚症状を感じにくいため、感染が拡大してしまう恐れがあります。