PMSとは、月経前症候群のことで、排卵から月経までの間に起こる非常に不快な症状のことです。
下記に当てはまる症状にチェックを入れてください。
精神・神経系
自律神経系
皮膚・分泌系
運動器系
消化器系
行動系
3つ症状が当てはまった方は、
PMSの疑いがあります。
下記で当院での治療方法、電話番号について記載していますので、お気軽にご相談ください。
排卵後に分泌されたプロゲステロン(黄体ホルモン)の作用と、排卵後から月経まで減少するエストロゲン(卵胞ホルモン)による症状
PMSはプロゲステロンが分泌されている黄体期にあらわれ、プロゲステロンがなくなる月経期には和らいでいくものですので、プロゲステロンは症状に何らかの影響を与えており、エストロゲンの減少もその原因の1つであると考えられています。
また、性格や心の反応の傾向、食生活の偏り・運動不足・たばこなどの生活習慣、環境や対人関係のストレス状態なども症状に影響しているようです。
プロゲステロン(黄体ホルモン)とは
プロゲステロンは「妊娠を成立・継続」させるホルモン。卵胞ホルモンによって厚くなった子宮内膜に受精卵が着床しやすいように、子宮内膜を柔らかくし、妊娠に備えて体温を上げたり、乳腺を発達させる。
エストロゲン(卵胞ホルモン)とは
エストロゲンは、エストロン、エストラジオール、エストリオールの3種類からなる、ステロイドホルモンの一種。一般的にエストロジェン、卵胞ホルモンなどと呼ばれるが、主に女性ホルモンと呼ばれる。
ピル(OC)
PMSは排卵後のホルモンが急激に減少することにより、気分が落ち込んだり感情的になったりイライラしたりします。また、排卵後の黄体ホルモンによって眠気やむくみが起きます。そこで、排卵を100%抑制するのがピル(OC)によるPMSの治療法です。ピルが服用できる方には非常に効果があります。
ピル以外のホルモン療法
PMSは排卵後のホルモンが急激に減少することにより起こりますから、気分が落ち込みはじめたら1日に一錠ずつ卵胞ホルモン剤を補充していきます。この卵胞ホルモンの補充によって急激なホルモンの低下が緩和されて症状が楽になります。
院長コラム74「PMSにピルを使わない方法」にも紹介しています。
漢方療法
ピルや卵胞ホルモン以外にも症状を緩和させるのが漢方薬です。イライラに対しては抑肝散加陳皮半夏が効果がありますし、排卵後のむくみには五苓散がよく効きます。卵胞ホルモン剤の補充を開始する日から、これらの漢方薬を服用すると効果的です。
サプリメント
PMSに効果的なサプリメントがあります。トコエルという商品名で、ビタミンEの一種であるγ(ガンマ)-トコフェノール、γガンマ)-トコトリエノール、大豆由来の成分「エクオール」と「カルシウム」を含むサプリメントです。月経前の7日間服用すると良く、ピル、卵胞ホルモン、漢方薬を併用することも出来ます。
有酸素運動
有酸素運動を適度に行うことで、PMSの身体症状・精神症状に大きな改善が見られるという報告があります。
また血液検査を行うと、ヘモグロビン値の改善が見られ貧血症状を抑えることが期待できます。
さらに乳腺の発達に関わる「プロラクチン」が減り、乳房の張りなどの身体症状の改善が期待できます。
アロマテラピー
アロマオイル(エッセンシャルオイル、精油)を用いた芳香浴は、乱れがちな精神状態の改善が期待できます。
芳香浴によって心拍数が下がり、副交感神経の活動が上がることでリラックス状態になり自律神経の乱れを正常に促します。
生活習慣の見直し
PMSの症状がみられる方の多くは生活週間に問題がある方が多くいます。下記に記載のある事柄に当てはまる方は生活週間を見直しましょう。