Column 150
2022/04/24 18:00
地震に関する日本各地の言い伝え1)があります。鯰(ナマズ)が騒ぐと地震がくる、雉(キジ)が騒ぐと地震がくる、カラスが騒ぐと地震がくる、ネズミが騒ぐと地震がくる、ヘビが屋根に登ると地震がくる、地震の前には魚が跳ねる、海底の魚が浮き上がると地震がくる、などなどたくさんあります。
鯰や雉は近くにいませんが、犬や猫はペットとして私たちの身近にいます。その猫が阪神淡路大震災の時に異常行動をとったという報告があります2)。兵庫県内の獣医師らの報告では、大震災の時、犬は26.2%、猫は39.5%が地震の前にいつもとは違う異常行動をとったそうです。
東京農業大学の太田光明教授は次のように話しています。「地震前に見せる動物の行動として、犬は吠えることが多い。これは飼い主に異変を知らせていると考えられます。一方、猫は外へ逃げようと家の中を走り回ることが多いのです。(中略)研究室の猫たちも地震の前は普段の3倍行動量が増えたことがありました。」
「猫の嗅覚は人間の約100万倍以上あり、猫は人間にはわからないニオイの変化や、地殻、水位の変化による振動や音なども感じ取っているのではないかと考えています。」
また、地震の3日〜6日前には搾乳牛の乳量が減少することや、4日〜6日前に鶏卵の採卵数が減少することも分かり、研究が進んでいます3)。乳牛農家や鶏卵農家を全国レベルで繋いで日々の生産量がリアルタイムで分かれば、どの地域に、いつ頃、地震がくるかがわかるかも知れないのです。
もちろん、電磁気学的手法を用いた研究も行われています4)。
電気通信大学の早川正士名誉教授は、地上から80kmのところにある電波を反射する電離層が、地震の前に2〜3km下がることを利用して、地震の短期予知を研究しています。
3.11の東日本大震災の地震前にもアメリカのワシントン州との間の送受信データに異常を認めています。地震予知もあと一歩のところまで来ていますが、犬や猫が騒いだら皆さんはどうしますか。
引用
1)https://bit.ly/3Jc1ErV
2)https://bit.ly/3j90q67
3)https://bit.ly/3uXLhu7
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