Column 231
2023/10/03 18:00
日本では旧暦10月のことを神無月(かんなづき、かみなづき)といいますが、この月には、日本全国の八百万(やおよろず)の神々が出雲に集まり、村には神が不在となるために神無月といいます。逆に、出雲では全国から神々が集まってくるために10月を神在月(かみありづき)といいます1)。旧暦10月11日から17日までの7日間は神在祭が行われます。
旧暦10月には、日本全国の八百万の神々が、地上の主である大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)との間で「神議(かみばかり)」と呼ばれる会議をするために出雲大社に集合します。参加する神々は、出雲大社の西約1kmにある稲佐の浜で迎えられた後、「神迎の道」を通って大社境内まで向かいます。この「神在祭」の期間中、八百万の神々は出雲大社境内の東西の端にある十九社(じゅうくしゃ)に宿泊します。
神議(かみばかり)とは、男女の縁だけではなく、全ての縁結びについて誰と誰を結びつけるかなどの会議を行うことを、「神の会議」と書いて「神議」といいます。神議は、出雲大社の本殿ではなく、出雲大社境内から西へ1kmの場所に位置する摂社(せっしゃ)・上宮(かみのみや)で行われます。
八百万の神々は、神在祭の期間中は毎日十九社を出て上宮に集い、諸般の決め事および様々な「縁」を結ぶための会議、つまり「神議」を行なっています。神議が終われば寄り道せず、再び東西の十九社に戻りますが、1年のうちでたった一度の神議をしに日本全国から来ていますので、疲れを癒したり、楽しんでもらう目的で連日連夜、神職や巫女たちによって盛大に祝詞やお神楽が奏上されます。
そうして、神在祭が終わる旧暦の10月17日の夕刻、東西の十九社で宿泊していた八百万の神々は、拝殿にお遷り(移動)になられた後、出雲大社を離れて帰途につきます。
出雲大社では、2000年3月に直径1mの大木の柱を3本組み合わせた直径3mにもなる巨大な柱の遺跡が出土されました2)。日本最古の神社である出雲大社は大昔その高さが48m(現在の2倍)もあったという伝説は本当だったようで、現在も新しい発見が続いています。
引用
1)https://ja.m.wikipedia.org/wiki/神無月#神在月
2)https://www.obayashi.co.jp/kikan_obayashi/detail/kikan_27_idea.html
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