Column 147
2022/04/12 18:00
デビルスタワーはアメリカ合衆国西部山岳地帯にあるワイオミング州に実在する岩山で、1906年にアメリカ最初のナショナル・モニュメントに指定されました1)。地下のマグマが冷えて固まり、長年の侵食によって地表に現れた岩頸(がんけい)と呼ばれる地形です。
標高は1,588mですが、麓の地表からの高さは386mで、頂上は平らなテーブルのようになっています。その頂上の広さは91m×55mもあります。熊を信仰の対象としていたアメリカ先住民族の口承によれば、デビルスタワーの縦筋はグリズリーベアの爪によって付けられたことになっています。
このデビルスタワーは、映画「未知との遭遇」で宇宙船の降りる場所として登場し、広く知られるようになりました2)。「未知との遭遇」は、スティーブン・スピルバーグ監督製作で1977年に公開されたアメリカ映画です。世界各地で発生するUFO遭遇事件と、人類と宇宙人とのコンタクトと描いた作品です2)。
「未知との遭遇」は邦題ですが、原題は「第3種接近遭遇」で、人間がUFOに接近する体験のうち、UFOの搭乗員とのコンタクトにまで至るものを指しています。接近遭遇は、至近距離で目撃する第1種から、宇宙人と交流する第9種まで分類されています3)。
「未知との遭遇」では、デビルスタワーの背後から宇宙人の母船とみられる巨大な円盤が重低音を響かせながら出現します。その後、円盤の内部から行方不明になった人々が次々に現れて再会を果たしますが、彼らはさらわれたのか、遭難したのか、一様に幸せそうな表情だったのが印象的でした。
デビルスタワーへは、イエローストーン国立公園の帰路に立ち寄りましたが、誰しも映画の舞台に使ってみたくなるような「異形」でした。
引用
1)https://ja.wikipedia.org/wiki/デビルスタワー
2)https://ja.wikipedia.org/wiki/未知との遭遇
3)https://ja.wikipedia.org/wiki/接近遭遇
©️ Nozaki Women's Clinic Allrights Reserved.
Designed by HARUNO design.