Column 116
2021/12/26 18:00
クリスマス・イルミネーションの季節となりました。
12月25日はクリスマス、イエス・キリストの誕生日、と言いたいところですが、新約聖書ではキリストが生まれた日を特定していないのです。新約聖書ではイエス・キリストの降誕祭、「キリストのミサ(礼拝)」という意味で、「イエス・キリストがうまれてきたことをお祝いする日」とされています1)。
それでは、何故12月25日なのでしょうか。2世紀~4世紀のローマ帝国時代のヨーロッパではすでにキリスト教の信仰がありましたが、ペルシャから太陽信仰のミトラス教が伝わり、太陽の力が強くなっていく冬至に「光の祭り」を行っていました。この冬至が12月25日にあたり、ローマ皇帝は「太陽(光)の復活はキリストの復活」として、イエス・キリストの降誕祭の日に制定しました1)。
それでは、クリスマスイブとはどのような意味があるのでしょう。イブとは英語のイブニング(夜)の古語イブンのことで、「クリスマスの夜」という意味で、「クリスマスの前夜」ではありません1)。ユダヤ暦では日没が一日の変わり目とされ、12月24日の日没から25日の日没までが「クリスマス」となります。
クリスマスツリーは古代ゲルマンのお祭りから伝わったとされています1)。オーナメントやイルミネーションの装飾はアメリカから流行していったそうです。世界各国にはクリスマス伝統のお菓子がたくさんありますが、日本ではクリスマスケーキとなっていますね。
クリスマスの花といえば、赤と緑のポインセチアです。17世紀にメキシコで布教をしていたフランシスコ修道会の修道士がポインセチアを見て、キリストの生誕地であるベツレヘムの星を思い浮かべて、ポインセチアを「聖夜」と呼ぶようになったことがクリスマスフラワーになった由来です1)。
サンタクロースは、キリスト教の聖者ニクラウスが貧苦にあえぐ家の窓から金貨を投げ入れたら、その金貨が暖炉にかかっていた靴下に入ったという話からプレゼントの風習が生まれました1)。私の家はキリスト教徒ではありませんが、クリスマスの朝に起きてみると、枕もとの靴下に「コマ」や「カルタ」が入っていました。
引用
1)https://www.eflora.co.jp/f_xmas/colum/xmas/01/
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