S.S.N.

院長コラム

　S.S.N.とはアメリカの社会保障番号（ソーシャル・セキュリティ・ナンバー）の略です。旅行以外で仕事や留学でアメリカに居住するときには、このSSNを取得することが全ての人に求められます。SSNがないと、不法移民（イリーガル・エイリアン）とみなされます1）。

SSNは“AAA-GG-SSSS”の9桁の数字形式となっており3つの部分に分けられます1）。最初の3桁はエリアナンバーで地理的な範囲を示しています。中間の2桁はグループナンバーで、最後の4桁は発行順に割り振られた番号です。

　私のSSNは、28○－8○－7○○○ です。留学で渡米したときに付与されました。このSSNは多くの形式のIDと関連付けられており、運転免許証にも印字されています。銀行口座の開設やクレジットカードの発行などで、SSNの提示を求められます。

韓国にもSSNと同じようなPIN（住民登録番号）がありましたが、情報流出や盗用、犯罪への悪用などの問題が現れたために、2006年にi-PIN（インターネットPIN）に改定されて施行されています2）。2009年には利用者の便宜性を改善したi-PIN 2.0が提供されています。

　我が国にもマイナンバーカードが2016年から発行されています。コロナ禍というパンデミックでSSN制度のある国々は、給付金やワクチン接種接種の開始に迅速な対応がとれました。一方で、わが国ではマイナンバー制度の定着が遅れ、健康保険証の顔認証なども予定どおりに始まりません。デジタル化を進めたい日本にとって、マイナンバーカードの拡充は今後の喫緊の課題です。

引用
１）https://bit.ly/3GdV6r9
２）https://bit.ly/3o9DTZJ
３）https://bit.ly/3odJm1Q

この記事を書いた人

野崎雅裕野崎ウイメンズクリニック院長: 福岡市天神の産婦人科、野崎ウイメンズクリニックの院長。女性医学の専門医として、九州大学病院などにおいて、思春期から更年期女性のホルモン療法や不妊治療、漢方療法、月経痛や女性のこころとからだの悩みに関する医療に長年従事。ホルモン療法やピルの使い方、月経痛の対処法や月経移動の説明にも精通した熟練スタッフとともに、すべての患者様へあたたかいケアを行っている。

S.S.N.

この記事を書いた人

最新の投稿