Column 230
2023/09/26 18:00
2025年問題とは、日本において75歳以上の後期高齢者が急増することによる社会問題のことです1)。2025年には、日本の総人口の約20%が75歳以上になると推測されていて、社会保障制度や医療・介護、製造業など、さまざまな分野に深刻な影響を及ぼすことが懸念されています。
日本の人口は2010年を境に減少を続けており、2025年には約800万人いるすべての「団塊の世代(1947年〜1949年生まれ」が後期高齢者(75歳以上)となることで、国民の5人に1人が後期高齢者という「超高齢化社会」を迎えます。その結果、社会全体に負の影響がもたらされると考えられています。
その一方で、少子化は止まらず、2023年4月1日時点での子ども(15歳未満)の割合は、11.5%と49年連続で低下しています。2025年問題における最大の問題といわれているのが、労働力人口の減少です。さらに、2025年には経営者が70歳以上の中小企業が大多数を占め、その半数は後継者が決まっていません。このまま放置すれば、650万人の雇用、22兆円に及ぶ国内総生産(GDP)が失われる可能性があります。
また、75歳以上になると、医療・介護費用が増え、さらに認知症にかかる人数も増えていきます。2025年には、約700万人、高齢者の5人に1人、全人口の16人に1人が認知症になると予測されています。何よりも深刻なのは、この問題は今後も続くということです。
そこで、何よりも大切なことは、医療や介護を圧迫しないように、一人一人が健康寿命を伸ばして、長く働けるように気を付けることです。健康寿命を延ばすには、喫煙、肥満、高血圧、ストレスに注意する他に、「孤立しない」ことも重要だといわれています。趣味やスポーツで仲間や地域とのつながりを保ち続けることが、私たちに出来る最善策です。
ちなみに、様々な予言を残しているルドルフ・シュタイナー(1861年〜1925年)が、「2025年に日本は滅びる」と言ったそうですが2)、実現しないことを祈るばかりです。
引用
1)https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2023/89142/health_aging
2)https://www.youtube.com/watch?v=RmTDmxafpvU
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