Column 217
2023/06/27 18:00
マンハッタンヘンジという現象を知っていますか?
マンハッタンヘンジとは、ニューヨーク市マンハッタン区の碁盤の目状になった大通りの東西方向のビルの間に沿って太陽が沈むという1年に2回起こる現象のことです1)。
マンハッタンヘンジは、夏至の日に巨石の間から太陽が昇ることで知られているイギリス南部にある世界遺産のストーンサークル(環状列石)であるストーンヘンジ2)から派生した新語で、アメリカ自然史博物館の天体物理学者であるニール・ドグラース・タイソン氏が名付けました。
マンハッタンヘンジは、通常は5月28日と7月12日の前後に起こり、これらの日は夏至の日から同じ間隔です。東西方向の通りに立つと巨大な高層ビルの間を太陽があたかも巨石の間に沈んでいくストーンヘンジのようにニュージャージー方向に消えていきます。
日没に対して、マンハッタンの東西方向の通りに立って、太陽が巨大な高層ビルの間を東方のロングアイランドから昇ってくる光景を満喫することができるのは、通常12月5日と1月8日であり、これらの日は冬至と同じ間隔です。
マンハッタンヘンジのような現象は、東西方向に碁盤の目状の通りがある他の都市でも見ることができます。イリノイ州シカゴでは「シカゴヘンジ」、カナダのオンタリオ州トロントでは「トロントヘンジ」、ケベック州モントリオールでは「モントリオールヘンジ」などが見られます。
日本では、「サッポロヘンジ」が札幌市の北3条通で2017年に確認されています。また、北3条通の西端に位置する旧道庁赤れんが庁舎が朝日を真正面から受けて輝くことから、現地では「赤れんがヘンジ」と呼ばれています。
2023年のマンハッタンヘンジは5月30日午後8時11分頃にニュージャージー方向に太陽が沈み、多くの人々がニューヨークの幻想交響曲に酔ったそうです。
引用
1)https://ja.wikipedia.org/wiki/マンハッタンヘンジ
2)https://ja.wikipedia.org/wiki/ストーンヘンジ
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