Column 195
2023/01/24 18:00
最近話題の「フェムテック」。聞いたことありますか。
フェムテック(FemTech)とは、女性(Female)とテクノロジー(Technology)をかけ合わせた造語で、女性が抱える健康の課題をテクノロジーで解決できる商品やサービスのことを示します1)。
海外におけるフェムテックでは、月経痛の改善や月経周期の予測、妊娠中のQOL向上、不妊対策、更年期障害の改善、セクシャルヘルスなど女性特有の病気などのケアが取り組まれています。一方で、テクノロジーではない製品は「フェムケア」と呼ばれています。
フェムテックは2025年までに5兆円規模の市場になるとアメリカでは予測されており、今注目の分野です。この背景には、これまでタブー視されてきた女性の「性」の課題に真っ向から取り組み、解決してくれるフェムテックに対する期待が高まってきた社会的な要因が大きいと言えます。
フェムテックの一例に米国で2015年に始まった「Cora」があります2)。月経周期や月経量に合わせてカスタマイズされた生理用品を毎月送ってくれるサービスで、オーガニック・コットンや綿花農家との提携にもこだわっています。女性だからピンクにこだわらず、黒い箱に入った白い製品も特徴です。
女性が共通して身体のコントロールに悩まされていることを世界を旅するうちに知ったデンマークのイダ・ティン氏が開発した「Clue」もフェムテックの一つです3)。Clueは、月経周期予測アプリでPMS(月経前症候群)の予測に役立つアプリで、現在世界で1000万人のユーザーが集まっています。
英国発祥の「Elvie」は、スマホと連動して骨盤底筋を鍛えるフェムテックです4)。また、2019年に米国で誕生した「Dadi」は、精液検査と精子保存プログラムなるフェムテックで、不妊治療に悩むカップルにとっては非常に頼りになるフェムテックです5)。
日本のブランドとしては、月経予測アプリ「ルナルナ」、また、生理用品などをオンラインストアで販売する「Fermata」があります6)。このようにテクノロジーの進化が女性のライフステージにおける様々な悩みや課題の解決、サポートをもたらすことは素晴らしいことである反面、フェムテックの製品やサービスを選ぶ側の女性にもしっかりとした理解が求められるのではないでしょうか。
引用
1)https://ideasforgood.jp/glossary/femtech/
2)https://ampmedia.jp/database/c/cora/
3)https://laundrybox.jp/magazine/femtech-5/
4)https://www.elle.com/jp/beauty/wellness/g40467209/femtech-topics-elvie-2207/
5)https://heapsmag.com/dadi-sperm-kit-storage-young-generation
6)https://hellofermata.com
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