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Column 160

2022/05/29 18:00

筋トレと長生き

院長コラム

 筋トレ(筋力トレーニング)とは、骨格筋の出力・持久力の維持向上や筋肥大を目的とした運動のことで、目的の骨格筋へ抵抗をかけることによって行うものはレジスタンス・トレーニングと呼ばれ、とくに重力による抵抗をかける場合にはウエイト・トレーニングと呼ばれています1)。

 この筋トレをやり過ぎると長生きが出来なくなるという論文が出ました2)。この研究は、東北大学大学院運動学分野講師の門間陽樹氏らが報告したもので、「全死亡、心血管疾患、がん、糖尿病などについて、日常的に筋トレを行なっている人ではこれらのリスクは10〜17%低かったが、筋トレを週130分〜140分以上行う人では逆にリスクが上昇したという」ことです。

 日常的に筋トレを行なっている人で、週にどれくらいの時間が最も病気のリスクが低くなったかというと、「週に30分〜60分」だそうです。ということは、毎日5分から10分の筋トレが一番健康に良かったということになります。スポーツジムで長い時間汗を流すのはかえって危険だということです。

 今回の研究報告では、病気のリスクと筋トレの長さの関係は「J字型の相関」関係ということがわかりました。筋トレを全くしない「週に0分」の人のリスクから「週に30分〜60分」の筋トレのときが最も病気のリスクが低くなり、それ以上長く筋トレをしていくと逆にリスクは上がっていくという関係です。

 相関関係で、筋トレを長くすればするほど増えていくのは筋肉疲労時に増える乳酸で、これらは正の相関関係といいます。また、筋トレを長くすればするほと減っていくのは体脂肪率で、これらは負の相関関係といいます。J字型の相関関係では、病気のリスクが一番低くなるのに最も良い筋トレの長さは「ほどほど」の「週に30分〜60分」というわけです。

 「コラム81:アイソメトリック」で、ピラティスのエキセントリック・トレーニング、コンセントリック・トレーニング、アイソメトリック・トレーニングについてお話ししました。これらの筋トレは「ほどほど」の強さで、「週に30分〜60分」の条件にぴったりです。

引用

1)https://ja.wikipedia.org/wiki/筋力トレーニング
2)https://medical-tribune.co.jp/news/2022/0323544918/

この記事を書いた人

野崎 雅裕
野崎 雅裕野崎ウイメンズクリニック 院長
福岡市天神の産婦人科、野崎ウイメンズクリニックの院長。女性医学の専門医として、九州大学病院などにおいて、思春期から更年期女性のホルモン療法や不妊治療、漢方療法、月経痛や女性のこころとからだの悩みに関する医療に長年従事。ホルモン療法やピルの使い方、月経痛の対処法や月経移動の説明にも精通した熟練スタッフとともに、すべての患者様へあたたかいケアを行っている。
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