WEB問診

WEB問診

ロゴ_sp

Column 159

2022/05/24 18:00

ヘルペス

福岡 婦人科

院長コラム

 ヘルペス感染症には、口の周りにできる口唇ヘルペスと性器ヘルペスがあります。ヘルペスを起こすウイルスには、単純ヘルペス1型(HSV-1)と単純ヘルペス2型(HSV-2)の2種類があります。HSV-1は口から口への感染で口唇ヘルペスを起こしますが、性器ヘルペスの原因にもなります1)。

 HSV-2は、性器ヘルペスを引き起こす性行為感染症の原因ウイルスです。ヘルペスの症状には感染部位の疼痛を伴なう水疱や潰瘍があります。また、ヘルペスは、症状があるときだけでなく無症状のときにも他の人に伝播できる強い感染力を持っています。

口唇ヘルペス、性器ヘルペスともに生涯にわたり感染が続きます。無症状の時には、神経の中に潜んでいて、ストレスが続いて体調を崩したりしたときなどに、水疱や潰瘍となって現れます。とくにHSV-2への感染は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス:AIDSの原因ウイルス)に感染するリスクを高めます。

 初めての感染後に長期間、無症状で経過して、ストレスや加齢、免疫力の低下にともなって症状を起こすものに帯状疱疹があります。ヘルペスウイルスのHSV-1やHSV-2に似ていますが、帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)によって起こり、初感染のときに水痘(水ぼうそう)として現れます。

 HSV-1は、世界中で日常的に存在する「非常に感染力の強い」ウイルスです。推定では、世界で50歳未満の37億人(67%)もの人がHSV-1に感染しています。HSV-2の感染も世界中に広まっており、15歳から49歳までの4億1700万人がHSV-2に感染しています。

 HSV-1、HSV-2ともに生涯にわたり続き感染し治るものではありません。現状の医学では、体内で休眠しているこれらのウイルスを絶滅させることは出来ませんが、ウイルスの量が多くならないうちに抗ウイルス薬をもちいて再発を予防する「再発抑制療法」が2006年から健康保険の適応になりました。

 福岡市天神にある野崎ウイメンズクリニックでは、性器ヘルペスの再発抑制療法を保険適応でおこなっていますので、ヘルペスを繰り返すときには是非受診されてください

引用

1)https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/2016/01131321.html
2)https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2256-related-articles/related-articles-404/4017-dj404b.html

この記事を書いた人

野崎 雅裕
野崎 雅裕野崎ウイメンズクリニック 院長
福岡市天神の産婦人科、野崎ウイメンズクリニックの院長。女性医学の専門医として、九州大学病院などにおいて、思春期から更年期女性のホルモン療法や不妊治療、漢方療法、月経痛や女性のこころとからだの悩みに関する医療に長年従事。ホルモン療法やピルの使い方、月経痛の対処法や月経移動の説明にも精通した熟練スタッフとともに、すべての患者様へあたたかいケアを行っている。
< 前
次 >

Column 252

ピークボーンマス
ピークボーンマス
2024/02/27 18:00

Column 251

旅客機のネーミング
旅客機のネーミング
2024/02/20 18:00

Column 250

子どもとバナナ
子どもとバナナ
2024/02/13 18:00
ピークボーンマス

Column 2522024/02/27 18:00

ピークボーンマス

旅客機のネーミング

Column 2512024/02/20 18:00

旅客機のネーミング

子どもとバナナ

Column 2502024/02/13 18:00

子どもとバナナ

トップに戻る
HOMEボタン
電話
WEB問診
トップに戻る
地下鉄天神駅14版出口直結 産婦人科

当院は完全予約制です

ご予約・お問い合わせ先は下記の電話まで

電話番号

〒810-0001
福岡市中央区天神1-9-17 福岡天神フコク生命ビル6F

電話番号

〒810-0001 福岡市中央区天神1-9-17
福岡天神フコク生命ビル6F

 
 

©️ Nozaki Women's Clinic Allrights Reserved.

Designed by HARUNO design.