Column 139
2022/03/15 18:00
「今日一日、良かったことを3つ書いて下さい。」
1. 〇〇が出来た。
2. 〇〇さんが親切だった。
3. 〇〇を持っていて助かった。
このように、一日何気なく過ごしていても3つのよかった出来事を思いだして紙に書きとめることで、1日のストレスを溜めずに発散させることができる解消法が「スリー・グッド・シングズ」です1)。
「スリー・グッド・シングズ」は、ポジティブ心理学の創設者である米国ペンシルベニア大学マーティン・セリグマン教授による「幸福な人生」達成への手段として提唱されました2)。
日々の暮らしの中では誰もがストレスを抱えています。メンタルヘルスではストレスは溜めずに発散するのが鉄則ですが、気分転換のために簡単に旅行に出かけたり、映画館やカラオケに行くこともそうそう頻繁に出来るわけではありません。
米国のカリフォルニア大学が行った実験によると、この簡単な「スリー・グッド・シングズ」を寝る前に書かせるという習慣を10週間続けたことで、被験者は25%もストレスに強くなったという結果が出ています1)。
「スリー・グッド・シングズ」には次のような効果が期待できます。
・ポジティブな出来事を振り返ることで幸福感が高まる。
・良いことを積極的に見つけるようになり物事を前向きに捉えられる。
・寝る前に良いことを思い出すことにより良い入眠状態に入りやすくなる。
それでは、「今すぐにでもストレスを解消したい」という方法はないでしょうか。それは、「ネガティブ・ダストビン」という方法です。「ネガティブな事柄をダストビン(ゴミ箱)へ捨てる」。それだけです。これは2012年にスペインのオートノマ大学での研究で効果が証明されています3)。
具体的には、嫌なことや辛いことなどのネガティブなことを紙に書いて、それをビリビリに破って捨てる、それだけです。脳は紙に書かれたものを「ストレスがモノになった」と錯覚し、モノとなったストレスをゴミ箱に捨てることであたかもストレスが消え去ったと感じられ、気分がスカッとするというメカニズムです。
ストレスを受けた際に大切なのは、自身で何かしらのストレス解消法をもっておくことです。これは「コーピング」と言って、メンタルヘルスを正常に保つ上で大切なことです。皆さんも気軽に試してみてはいかがでしょうか。
引用
1)https://bit.ly/378hXc3
2)https://bit.ly/3sN8H5A
3)https://bit.ly/3HO2Fpr
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