Column 166
2022/07/05 18:00
ゴルフのラウンド中に熱中症にかかったことがあります。カンカン照りではなく曇り空で湿度の高い日でした。熱中症予防のためにスポーツ飲料はこまめに飲んでいましたが、あと2ホールで上がりというところで、突然、熱中症の症状が出ました。
普通に歩いていて、突然、バク、バク、バクと動悸が始まりました。「あれっ、何故に動悸?」と思っているうちに、全身からドバァーっと尋常ではない汗が吹き出しました。動悸と大量の発汗!で、もしかしたら「熱中症!」と感じて、冷えたペットボトルを首に当てました。頸動脈を冷やすためです。
「何かおかしい、もしかしたら熱中症かも知れない」と仲間に伝えましたが、皆は自分のプレーに必死です。私だけ戦列を離れて日影のカートの下に避難しました。しばらく動悸は続きましたが、激しい発汗はそのうちに引いて、動悸も治まってきました。
熱中症予防には水分とミネラルの補給が必須です。朝、味噌汁を飲むと良いとか、麦茶が良いとか、いろいろと言われていますが、漢方薬の五苓散を予防的に服用しておくと良いようです1)。五苓散を朝2袋服用して昼間の活動に備えます。午後にもしんどくなりそうな時には、昼に1袋を追加すると良いようです。
五苓散はとても不思議な漢方薬で、「利水剤」と呼ばれています。脱水の人には水分補給に働き、浮腫みの人には水を排出するという、身体の中の水分バランスを適正に保つようにしてくれる有難い漢方薬です。また、五苓散には甘草という成分が含まれていないので、低カリウムになったり高血圧になったりする副作用がありません。
五苓散は、脳神経外科では慢性硬膜下血腫の治療にも使われています。これは熱中症による頭痛や脳浮腫(脳のむくみ)の予防にも共通した脳保護作用ではないかと言われています。また、五苓散は高山病の薬としても使われています。
福岡市天神の野崎ウイメンズクリニックでもめまいやピルによる浮腫みの治療に五苓散が大人気です。熱中症予防に五苓散! 頭痛、めまい、浮腫みに五苓散! 一度試してみてはいかがですか。
引用
1)https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/matsuda/202206/575619.html
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