Column 85
2021/09/07 18:00
「クリニックの今年の漢字」は、2020年がコロナの「禍」で今年も続いています。その前の2019年は 福岡市 天神 で天神ビッグバンが始まり「建」でした。その前の2018年のクリニックの漢字は、「産」でした。
看護師スタッフが3人目の男の子を無事出産しました。彼女が産休に入るため、看護師スタッフを求人したところ、女の子を出産して間もない看護師がすぐに決まりました。不妊治療を受けていた事務スタッフの妹さんも無事出産しました。
「産」という漢字の成り立ちを調べてみました1)。象形文字と指事文字を合わせた会意文字で、多少難しいのですが、険しい崖から得た顔料の象形、草木が地上に生えてきた象形、つややかな髪の象形、人の胸を開いてそこに入れ墨の模様を描く象形、に加えて生まれたばかりの子に顔料を塗る習慣があったことから、「うむ」を意味する「産」という漢字が成り立ったそうです1)。「産」は小学4年生で習い、常用漢字外だそうです。
お「産」は病気ではありませんので、健康保険外です。そのかわり「おめでたい」ことですから、健康保険からは「出産祝い金」「出産手当」などの名目で支給されます。東京の日赤医療センターでは、お「産」をする産科は「病気」ではないので、産科「病棟」ではなく、「周産母子ユニット」と呼ばれています2)。
「産」がつく熟語には、産婆(さんば)、産院(さんいん)、産女(うぶめ)、産山(うぶやま)、産声(うぶごえ)、産毛(うぶげ)、産湯(うぶゆ)、産着(うぶぎ)、産衣(うぶぎ)、産屋(うぶや)など、実に古来から日本人の生活に浸透してきた漢字です。熊本県阿蘇には産山村(うぶやまむら)という風光明媚な所があって、一度訪ねてみるのもいいと思います。
引用
1)https://okjiten.jp/kanji712.html
2)http://www.med.jrc.or.jp/hospital/hosptal/tabid/305/Default.aspx
3)http://www.ubuyama-v.jp
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