Column 81
2021/08/17 20:05
5年前からピラティスのレッスンを受けています。目的はズバリ「転倒防止」のための「体幹トレーニング」です。
トレーナーの先生は、ハワイで行われる人体解剖実習に参加して、筋肉の付き方や骨の構造について勉強してくるくらい熱心な方です。
レッスン室には解剖実習書や人体解剖図、神経や筋肉のアトラスが置いてあり、私も医師として人体解剖学の話に参加したりします。福岡市天神にもピラティスのスタジオがありますので、更年期を迎えた女性には健康管理のため特におすすめです。
先日のレッスンでは、エキセントリック、コンセントリック、アイソメトリック について説明がありました。
エキセントリックという言葉は、人間の性格では個性的で普通ではない性格、言動や行動が奇抜な様子を形容する言葉として、マイナスなイメージで使われることが多いと思います。
ところで、ピラティスにおける エキセントリック・トレーニング とは、物理的な力に抵抗して、筋肉が伸びる時に筋力を発揮するトレーニングです1)。
コンセントリック・トレーニング は、腕を上方に曲げて、ウエイトを持ち上げる動き、エキセントリック・トレーニングは、上に持ち上げたウエイトを下に下ろして行く動きになります。この両方のトレーニングが、筋肉を効果的に発達させる上で不可欠だと言われています1)。
一方で、アイソメトリック・トレーニングは、静的な状態で筋力を発揮するトレーニングです1)。
ウエイトを持った腕を空中で保持しながら、筋力強化するトレーニングになります。私がこのアイソメトリックという言葉に共感をおぼえたのは、大学院時代に、アイソメトリック・テンション・レコーディング(等張性収縮記録)法という生理実験を行なっていたからです。
これは筋肉の標本を固定して記録装置につなぐと、筋肉の収縮・弛緩がグラフに記録されるものです。小さな筋肉の標本と自分の筋肉が同じような動きをしているのが、面白いと感じた「アイソメトリック」・トレーニングでした。
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