Column 287
2024/10/29 18:00
多くの診療科でレーザー治療が行われています。その治療に使われるレーザー機器には様々な種類があります。代表的なレーザー機器を紹介します。
1.炭酸ガスレーザー
二酸化炭素を用いる気体レーザー。波長106,000nmの遠赤外線で、細胞内の水と反応すると熱エネルギーを発生し、蒸発や蒸散により組織を削ったり、切開したりします。
2.ルビーレーザー
宝石のルビーを使ったレーザー。その波長650nmがメラニン色素の細胞にのみ反応するため、シミやそばかす、あざの治療に利用されます。
3.アルゴンレーザー
アルゴンレーザーはその波長488nmと514.5nmが赤色に吸収されるために血管腫の治療に使われます。
4.アレキサンドライトレーザー
ルビーレーザーと同様に宝石を利用したレーザー。その波長755nmがメラニン色素に反応する性質を生かして、シミの治療の他、脱毛にも利用されます。
5.ダイオードレーザー
半導体を利用したレーザー。免疫力を正常化させる効果も期待できるため、傷跡の修復や、自律神経失調症、毛細血管拡張症の治療などに用いられます。
産婦人科でもレーザー治療は広く行われています。最も多いのは炭酸ガスレーザーを使用したレーザー蒸散術です。レーザー蒸散術は、主に子宮腟部びらん、子宮頸部異形成、尖圭コンジローマ、バルトリン腺嚢胞などに行われています。
次回のコラムは、炭酸ガスレーザーを使用した膣のレーザー治療について述べたいと思います。
引用・参考文献
1)https://www.doctor-map.info/useful/10736_clini_071/
2)https://www.jstage.jst.go.jp/article/lsj/39/2/39_96/_article/-char/ja/
©️ Nozaki Women's Clinic Allrights Reserved.
Designed by HARUNO design.