タイタニック

映画

院長コラム

　タイタニック号沈没事故とは、1912年4月14日の夜から15日の朝にかけて、北大西洋で起きた海難事故です１）。当時世界最大の客船であったタイタニック号は、イギリス・サウサンプトンを出港してアメリカ・ニューヨーク港に向けて航海中の4日目に氷山に衝突して沈没しました。

　事故当時、タイタニック号には乗員乗客2224人が乗船しており、氷山と衝突後2時間40分後に沈没し、1514人が亡くなり、710人が生還しました。1912年当時、海難事故としては最大の死者数でした。

　タイタニック号には救命ボートが搭載されていましたが、それは近くの救助船までの移動用として簡易的に設計されたもので、搭載数も全ての乗船者を載せるにはあまりにも少ないものでした。また、乗員も救助活動に不慣れな者が多く、結果的に多数の乗員乗客が船に取り残されました。

　この災害は、救命ボートの数、緩い規則、旅客の等級によって異なる避難時の対応など、ずさんな危機管理体制が多くの人の義憤を引き起こし、この事故をきっかけとして救助のあり方が見直され、1914年に「海上における人命の安全のための国際条約（SOLAS）」が作られて、今も海の安全を守っています。

　タイタニック号沈没事故は、1997年12月19日に映画「タイタニック」として公開されました２）。ジェームス・キャメロン監督による作品は、レオナルド・ディカプリオやケイト・ウィンスレットらの出演者を得て、1998年のアカデミー賞では作品賞と監督賞を含む11部門を受賞し、セリーヌ・ディオンが歌う主題歌「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」も大ヒットしました。

　タイタニック号は北大西洋の海底3500mに沈んでいますが、このタイタニック号の残骸を探索する目的の潜水艇による調査がこれまで何度か行われて来ました。潜水艇「タイタン」は5人の乗員を乗せて潜水を開始し、6月18日から消息不明になっていましたが、アメリカ沿岸警備隊は6月22日海中での壊滅的な事故によって5人の乗員がなくなったことを発表しました。

　宇宙と同じく未知の海底での事故、心からお悔やみを申し上げます。

引用
１）https://ja.wikipedia.org/wiki/タイタニック号沈没事故
２）https://ja.wikipedia.org/wiki/タイタニック_(1997年の映画)

この記事を書いた人

野崎雅裕野崎ウイメンズクリニック院長: 福岡市天神の産婦人科、野崎ウイメンズクリニックの院長。女性医学の専門医として、九州大学病院などにおいて、思春期から更年期女性のホルモン療法や不妊治療、漢方療法、月経痛や女性のこころとからだの悩みに関する医療に長年従事。ホルモン療法やピルの使い方、月経痛の対処法や月経移動の説明にも精通した熟練スタッフとともに、すべての患者様へあたたかいケアを行っている。

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