Column 281
2024/09/17 18:00
犬にあげてはいけない食べ物のひとつにぶどうがあります。ぶどうを口にすることによって、急性腎不全や中毒症状を起こすことがあるからです。犬によって感受性が異なるため、1粒食べてしまっただけでも体調が急変することがあります。1)
ぶどうの何の成分が犬に中毒症状を起こすかは、まだはっきりとわかっていません。人間が残したぶどうの皮を食べてしまっただけで死亡した例もあります。また、生のぶどうだけではなくレーズンやぶどうジュースなどの加工食品で中毒症状を起こした報告もあります。
ぶどうによる犬の中毒症状には次のようなものがあります。急性の症状として摂取後、数時間以内に嘔吐をするケースが多いようです。その後、下痢、食欲不振、震え、呼吸促迫、腹痛などを起こすこともあります。
ぶどう中毒になると摂取されたぶどうの成分によって、腎臓が破壊され、一命を取りとめたとしても障害が残ってしまいます。
その場合、次のような症状が現れます。水をよく飲む、尿が少ない(出ない)、ぐったりする、嘔吐をする、口臭がする、黒い便(血便)が出る、痙攣を起こす、などです。致死量は犬の体重1kgあたり生のぶどうで20g~30gです。巨峰1粒は約5gなので小型犬なら4粒で亡くなることになります。
犬がぶどうを食べた、あるいは食べたかもしれない、とわかった時はすぐに動物病院に連れていく必要があります。そこでは、腎機能検査を行い口の中や胃内を洗浄します。
ぶどう以外にも犬にとって危険な食べ物はいくつもあります。チョコレートに入っているテオブロミン、玉ねぎやニンニクに含まれるチオ硫酸化合物、アボカドのペルシンという成分が中毒症状を起こします。
「愛犬は家族同然です ! 」と言っても、食べ物には厳重注意ですね。
引用・参考文献
1)https://coco-gourmet.com/archives/304
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