Column 145
2022/04/05 18:00
冷え性とは血流が悪くなることで起きる症状の一つで、「手足の冷え」はよく見られる不調の一つです。冷え性は血行が悪くなっている不調のサインなので、きちんと対策して血行を良くすることが大切です。
女性は男性に比べて冷え性を訴えることが多いようです。女性は男性に比べて筋肉量が少なく、脂肪が多いという特徴を持っています1)。筋肉は体温の上昇にとても大きな役割を果たしていますので、筋肉量が少ないと身体は冷えやすくなります。加えて脂肪は冷えてしまうと温まりにくいので、女性は冷えが起こりやすいのです。
冷え性は、手足が冷えるタイプ(四肢末端型)、下半身全体が冷えるタイプ(下半身型)、全身が冷えるタイプ(全身型)、内臓が冷えるタイプ(内臓型)に分けられます。それぞれの型は、重なっていることも多く、ダイエットや栄養不足、姿勢の悪さやデスクワーク、基礎代謝の低下、自律神経の異常などが原因となっています。
冷え性の改善には、「血行の改善」が第一です。入浴、運動、食事、の改善から行なうと良いでしょう。入浴は、できれば毎日、ぬるめのお湯にじっくり浸かって汗ばむくらいまで温まります。そうすることで副交感神経が優位となり血管が広がり、血行の改善とリラックス効果も得られます。
運動をすると、全身の血行が改善し、筋肉量が増加することで体温が上昇します。血行が良くなることで、酸素と栄養素が全身に行き渡って、新陳代謝が促進されて基礎代謝も上がります。ハードな運動はとくに必要ではなく、ウオーキングやストレッチ、マッサージや深呼吸でも充分な血行改善の効果があります。
漢方医学では、食品を陽性(身体を温めるもの)、陰性(身体を冷やすもの)、中性(どちらでもないもの)に分けて考えます。コラム129でも「陰・陽」のお話をしましたが、食品にも「陰・陽」があり、それぞれ身体を温めたり、冷やしたりします。簡単に言えば、寒い土地で取れる野菜・果物は陽性で、暑い土地で取れる野菜・果物は陰性のものが多いようです。また、旬の野菜・果物が良いとされています。
漢方薬も冷え性には効果があります。福岡市天神にある私のクリニックでも冷え性に効果がある漢方薬をよく処方しています。コラム129:女性と漢方でも紹介しましたので参考にされてください。
女性に多くみられる冷え性ですが、日々の気付きで改善されることが多いのです。さっそく、今日から試してみてはいかがでしょうか。
引用
1)https://www.fukuoka-cl.jp/cold_sensitivity/
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