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Column 322

2025/07/15 18:01

ブルーライトカット眼鏡

生活習慣

研究

 日本眼科学会を中心とした眼に関する6団体は、2021年4月に合同で「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」と題した声明を発表しました1)。

近年、パソコンやタブレット端末、スマートフォンに触れる時間が長くなっている小児に対して、ブルーライトカットの眼鏡を奨励する動きがありますが、これを危惧する内容の声明です。

ブルーライトカット眼鏡の使用を否定する主な理由に、以下4点が挙げられています。

  1. デジタル端末の液晶画面から発せられるブルーライトは、曇天や窓越しの自然光よりも少なく、網膜に障害を生じることはないレベルであること。
  2. 小児にとって、太陽光は心身の発育に好影響を与える。充分な太陽光を浴びない場合、小児の近視進行のリスクが高まる。ブルーライトカット眼鏡の装用は、ブルーライトの曝露自体よりも有害である可能性が否定できない。
  3. 最近の米国科学誌に掲載されたランダム化比較試験では、ブルーライトカット眼鏡には眼精疲労を軽減する効果が全くない、との報告がある。
  4. 日中にブルーライトカット眼鏡をあえて装用する有用性は根拠に欠ける。

その他に、小児はもとより成人に対してもブルーライトカット眼鏡の使用を推奨しない、目を休ませるためには頻繁に休憩をとって画面から目をはなす、就寝2~3時間前からデジタル機器の使用を控えることを推奨する、などの意見が紹介されています。

コラム183にも掲載したようにブルーライトは太陽から放出されている光の一種で、体内時計を整えるという重要な役割を持っています。現代人は、太陽が沈んだ後もブルーライトを浴び続けているため、体内リズムが崩れがちになっています。

ブルーライトカット眼鏡は夜間のみに装用した方がいいようですね。

引用・参考文献
1)https://www.carenet.com/news/general/carenet/52085

この記事を書いた人

野崎 雅裕
野崎 雅裕野崎ウイメンズクリニック 院長
福岡市天神の産婦人科、野崎ウイメンズクリニックの院長。女性医学の専門医として、九州大学病院などにおいて、思春期から更年期女性のホルモン療法や不妊治療、漢方療法、月経痛や女性のこころとからだの悩みに関する医療に長年従事。ホルモン療法やピルの使い方、月経痛の対処法や月経移動の説明にも精通した熟練スタッフとともに、すべての患者様へあたたかいケアを行っている。
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