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Column 313

2025/04/29 18:00

緑茶で花粉症抑制

実験

研究

 今年の花粉症は例年になく重症の方が多いと予想されているようです。今まで花粉症ではなかった人が今年になって急に花粉症になったとか、もともと花粉症の人も今年に限っては、いつもの薬が効かないくらいひどいなどという話をよく聞きます。

花粉症の代表例とも言えるのがスギ花粉症ですが、このスギ花粉症とお茶の摂取頻度の関係を調べた研究結果が発表されました1)。順天堂大学の青木氏らは、日本人の大規模疫学研究を行い、緑茶・番茶・ウーロン茶・紅茶の摂取頻度とスギ花粉症との関係を検討しました。

その結果、お茶、とくに緑茶を1日1回以上習慣的に摂取すると、スギ花粉に特異的なアレルギー反応を引き起こす免疫グロブリンのIgEが陽性になる、つまり花粉症の症状が出る可能性が低下することがわかりました。この結果は、Journal of Nutritional Science誌に2025年1月10日掲載されました。

2013~15年に募集した宮城県および岩手県に住む40歳以上の約6万人の大規模集団において、血液検査でスギ花粉抗体値を測定し、お茶の摂取頻度に回答した1万6,623人のデータを用いて、摂取頻度(週1回未満、週1~6回、1日1杯以上の3群)と血清中のスギ花粉特異的IgE値との関連を突き止めたものです。

緑茶を1日1杯以上摂取する人は、週1回未満の人を1としてスギ花粉特異的IgE陽性の比率が0.81と低下していました。また、緑茶以外では摂取頻度とスギ花粉特異的IgEとの間に統計学的に有意な関連は認められなかったとのことです。

緑茶には、カテキンなどの抗酸化作用がもたらす抗炎症効果があり、アレルギー症状を抑えると考えられていましたが、アレルギー症状との関係を検討した大規模で具体的な疫学研究は初めてのようです。

今年のスギ花粉症対策に1日1杯の緑茶を加えてみてはいかがでしょうか。

引用・参考文献

1)https://www.carenet.com/news/general/carenet/60170

この記事を書いた人

野崎 雅裕
野崎 雅裕野崎ウイメンズクリニック 院長
福岡市天神の産婦人科、野崎ウイメンズクリニックの院長。女性医学の専門医として、九州大学病院などにおいて、思春期から更年期女性のホルモン療法や不妊治療、漢方療法、月経痛や女性のこころとからだの悩みに関する医療に長年従事。ホルモン療法やピルの使い方、月経痛の対処法や月経移動の説明にも精通した熟練スタッフとともに、すべての患者様へあたたかいケアを行っている。
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