Column 301
2025/02/04 18:00
週末の夕方に民放で放映される「人生の楽園」という番組があります。ほっこりした日本の田舎が出てくる番組で、 かつては、昨年亡くなった西田敏行さんがナレーションをしていました。(現在は菊池桃子さんが担当されています。)
番組では、都会で勤務していた会社を辞めた、いわゆる脱サラした人たちが主人公であるパターンが多いようです。田舎に移住して、気に入った古民家を自分たちや友人の協力を得て改装し、カフェや民宿にするというストーリーが多いように思います。
また、耕作放棄地を安くあるいは無償で譲り受けて農業をするというパターンも。都会で勤務していたサラリーマンがよく農業ができるなぁと感心しながら観ていましたが、収穫された野菜や果物を使った料理やスイーツが評判メニューとなる様子も素晴らしいものです。
彼らは、農業はさることながら、調理の腕前も玄人はだしです。脱サラしてここまでなるのにはかなりの失敗や苦労があったのだろうと思われます。が、主人公たちは一様に楽しそうで、生き生きと人生を楽しんでいます。友人たちもとても協力的で里の人たちも大変好意的です。
目まぐるしく変化する日常、時間に追われる日々、通勤通学のストレス、対人関係の複雑化、都会の中での孤独感、便利さの中にも無機質な加工食料品、常に評価される社会、、、、と息がつまるような毎日を生活している人たちからみれば、実に充実した「人生の楽園」が番組の中にあります。
この番組に対し、SNSなどでは「やらせではないか」「ほとんどの店がその後閉店している」「多くの出演者が都会に戻っている」「友人役を頼まれた人には番組からのセリフが用意されている」と数え上げたらキリがないほどの投稿があります。
私も、実はそうではないかな~と思って観ていましたが、それでもいいのではないかとも思っていました。田舎の現実はずっと厳しいことは分かっています。
「人生の楽園」は都会に暮らす現代人の願望なのでしょうね
引用・参考文献
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