Column 298
2025/01/14 18:00
ハイチオールの主成分はL-システインで、生体内でアルコールの代謝を促進するSH酵素の賦活剤として作用し、皮膚代謝(ターンオーバー)の正常化、抗アレルギー、解毒などの作用を示し、放射線照射時の白血球減少を抑制します。通常、湿疹、蕁麻疹、薬疹、中毒疹、尋常性ざ瘡(にきび)、多形滲出性紅斑、放射線障害時の白血球減少の治療に用いられます。
L-システインは色素沈着に関与するメラニン色素の生成を抑えたり、メラニン色素の体外排出を促進したりする作用があるため、L-システインとビタミンC・ビタミンB群を配合した市販薬が、しみ・そばかす対策として多数販売されています。
また、L-システインにはアルコール脱水素酵素・アセトアルデヒド脱水素酵素を活性化する作用もあるため、市販薬の中には二日酔いの改善に適応をもつものもあります。二日酔いに効いて、肌にも良いとなれば、大変ありがたいアミノ酸ですね。
当院では、肌のために良いとされるシナール(ビタミンC)、トランサミン(トラネキサム酸)、ユベラ(ビタミンE)をハイチオールと共に提供しています。これらの成分は、それぞれの働きで肌のみならず全身のリフレッシュに役立っています。
ビタミンCは肌に張りをもたせるコラーゲンの合成に必要な成分で、血管や粘膜、骨、軟骨、筋肉を丈夫にしたり傷の修復作用があります。トラネキサム酸はアレルギー反応や炎症を抑えます。ビタミンEは抗酸化作用をもつ成分で「若返りのビタミン」とも呼ばれます。
これらの他に、プラセンタ(コラム157)、エクオール(コラム260)、レチノール(コラム186)など肌によい成分は数多くあります。しかし、なんといっても肌の健康のためには美のホルモン(コラム82,13)であるエストロゲンが重要です。髪や肌のハリツヤを保ってくれる成分です。
引用・参考文献
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