Column 32
2018/12/16 20:15
これは、1995年から2007年にかけて4作上映されたB級ホラー映画ですが1)、医学的にはバカバカしくも “面白い” のです。 1995年から20年前、地球外文明探査グループが宇宙に向けて送ったメッセージに、ある日、未知の存在からの返事が届き、そこにはDNA配列に関する情報があり、生命誕生の鍵を解き明かそうとした科学者達はそれを人類のDNAと結合させ、新たな生命体を誕生させてしまいました。
誕生したのは可愛らしい少女シル、しかし少女は恐ろしいエイリアンだったのです。科学者たちは少女シルの能力を恐れ、殺そうとしますが脱走されてしまいます。少女シルはなかなか捕まらない。このエイリアン・シルには “子を産みたい” と言う強い本能がありました。その本能のままに男性を探すエイリアン・シル。
繭に包まれ少女から大人の女性になったシルは、いい男性、すなわち健康な男性を探し始めます。抜群のプロポーションと美しさを持つシルに男性たちはすぐに落ちてしまいますが、いい雰囲気になる前にパクリとエイリアン・シルに食べられてしまう。ここからがB級ながらも “医学的” なのですが、男性なら誰でもいいというわけではなく「健康」でなければいけない。
屈強で一見健康そうな男性を見つけたシルは、その男性に接触しようとしますが「フッ」とやめます。血液が「鎌形赤血球症(サラセミア)」だったのです。日本人には比較的まれとされてきましたが、最近では報告も増えて治療法もわかってきました。2)私が医師になった頃は、「サラセミア」= ”地中海沿岸に多い貧血症” との認識しかありませんでしたが、医学も進歩しています。
■引用・参考文献
1)https://ja.wikipedia.org/wiki/スピーシーズ_種の起源、2018年12月16日アクセス
2)https://www.shouman.jp/disease/details/09_08_015/、2018年12月16日アクセス
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