Column 188
2022/12/06 18:00
コラム163:「梅毒が増えています」 で性感染症(性病)のお話をしました。
最近、確かに梅毒は増えていますが、他にも注意すべき性病がいくつかあります。
それは、性病は複数の感染症に同時に罹患していることが稀ではないために、性病検査を行なう場合には種々の性病を念頭においておくことが重要です。
同時に感染していることが多いのは、
・性器クラミジア感染症(クラミジア子宮頸管炎)
・淋菌感染症(淋病)
です。
これらは、クラミジアトラコマティスと淋菌による性感染症です。1回の検査で同時に診断することが出来ます。
そして、治療する際にはパートナーの治療も同時に行なうことが大切です。
女性の外陰部にできて、頻度の高い性感染症は、
・性器ヘルペス
・尖圭コンジローマ
です。
これらは、ヘルペスウイルスとヒトパピローマウイルス(HPV)による感染です。尖圭コンジローマは主にHPVの6型や11型による感染が多く、HPVの16型や18型による感染は子宮頸がんの原因として最も多いです。
コラム23では「子宮頸がんワクチン」を紹介しています。
その他に、女性では帯下(腟分泌物)の異常や痒み・痛みを起こすものとして、
・腟トリコモナス症
・性器カンジダ症
があります。
原因はそれぞれ腟トリコモナス原虫やカンジダ属の真菌(カビ)です。性器カンジダ症は、抗生物質の服用でも起こりやすいので、必ずしも性感染症とは言えない場合もあります。
細菌やウイルスによる性感染症の他に、ケジラミによる性感染症も時にあります。
ケジラミは陰毛の除去によって治癒しますので、剃毛は効果があります。また、ケジラミ用のシャンプーもあります。性的な接触がなくても、衣類・寝具などを介して感染することもありますので注意が必要です。
また、B型肝炎やC型肝炎も性感染症の範疇に入ります。
これらは、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスに血液や体液を介して感染することにより発症するものです。エイズウイルス(HIV)に血液や体液を介して感染することにより発症する性感染症は後天性免疫不全症候群(エイズ)です。
福岡市天神にある野崎ウイメンズクリニックでもこれらの性病検査ができます。もしかしたら、と感じたら早めの検査が大切です。
引用
1)https://www.jfshm.org/性感染症とは(性感染症の種類)/主な性感染症一覧/
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