Column 43
2019/12/01 18:00
メキシコのマリア・デ・ラ・ルズさん(70歳)は7人の子を持つ母親ですが、なんと8人目を妊娠中ということで話題になっています1)。彼女がどのようにして妊娠したのかは明らかにされていませんが、出産すれば、最高齢の出産記録として世界一になります。未だに報告がないことから真偽のほどは分かりません。
ギネス記録では、2006年12月にスペイン人女性が66歳で双子男児を帝王切開出産したことが、IVF(体外受精)による最高齢出産者として登録されています。双子男児はそれぞれ1.6kgという低出生体重児で生まれたが、それから2年半後に母親ががんで死去したため孤児になってしまいました1)。
閉経の年齢は日本人の場合、平均50~51才です。閉経後は、第3者から卵子提供を受けての妊娠となります。その際、まずホルモン剤を投与して、子宮を着床しやすい状態にします。そして、第3者の提供卵と精子で体外受精させた受精卵を自分の子宮に戻し着床させ、全てが順調にいけば妊娠が成立します。
しかし、現在の日本では、日本産科婦人科学会の倫理規定2)で体外受精は夫婦間で行うことと規定されていますので、第3者の卵子を使用した体外受精は許されていません。つまり日本国内ではできないために、海外での卵子提供を斡旋する業者も出現しています3)。
また、若年でがんに罹患した女性のために、がん治療の前に卵子を凍結保存して、がん治療後にそれを使用して妊娠するための研究も進んでいます4)。医学的には高齢妊娠は可能ですが、その後の育児まではサポートされません。
■引用・参考文献
1)https://news.infoseek.co.jp/article/japantechinsight_508157/
2)http://plaza.umin.ac.jp/jsog-art/jsog_kenkaishu.pdf
3)https://www.medi-bridges.com/index.html
4)http://hamanomachi.jp/shinryou/shinryouka/sanfujinka/ransitouketsu.html
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